その場に身をおいていた人にしか書けない、生々しい現代史です。
その方その方の書きっぷりが楽しめるのですが、なにせ分厚いですから、レジに行く前に挫折してしまわれるかもしれません。
よろしければ、福田赳夫の手による113ページからの文章をごらんいただいた上でご検討ください。
残したメモのノートの厚みがあれだけになる方の記録です。数多くの政治家の息遣いと、彼らに対峙した彼自身の静かなペンの音がページの向こうから聞こえてくるようです。
歴史の復習をするときに、このときこの人はこんなことを言ったんだよ、こんな思いだったんだよ、という言葉を付け加えると、総理大臣の前後関係がつながるだけでなく、なぜこのときこういう出来事が起こるのか、を理解できた上で覚えられると思います。