2007年09月21日

5000時間のくれるもの。

「5000時間やれば受かりますよ」
ハンドルを切りながら、お母さまはおっしゃった。


実技の必要な学部学科というものがあり、
まず合格という形でのスタートラインに立つまでに、
小学校入学から高校卒業までに、
ざっくり5000時間の実技の準備をするのだという。


「でも何であってもそうでしょう?」

黙っている私にお母さまはミラーごしに、ちらりと目を向ける。
その目に向かって、私は頷く。

いろいろなものを目指して、スタートラインに立つために、
いままでの教え子たちが費やした時間を考えても、
本当にそのとおり。

「その5000時間を一気につめられますけどね、一般の大学は」
「そうですね」


車は夜の住宅街を、するすると走る。






「大学で、月曜日に実技の授業があったら大変ですよね」

私の言葉に、お母さまはふわりと笑って、

「いや、どちらにしても通年で**回くらいだから、足りませんよ」

自分の必要とするもののために、個々で学びは続くのだ、と。

「**さんの進まれる専門の方は、自然にまじめになりますね」
「まあ、触れていた時間の長い者勝ちですからね」
その結果は、わかりやすく表に出るものだから、
自分の姿を見て、周りの人の姿を見ることで
わかってくるという。



   5000時間を積み上げるには、
   「十二年、一日*時間」を
   たゆみなく続けることだという。

   計算してみてくださいね。
   思いのほかに短い時間です。





5000時間の階梯を、
丁寧に作り上げ、上がっていく。
そしてその上に、更なる高みに向かうための
学びをくみ上げる。



その日々を淡々と、
たゆむことなく続けてきた**さんは、


やっと
一日中
その専門のことを
考えていられるようになったという。

「寝ても、覚めても、ですよ。まあそこからですからね」




**さんの先達として生きるお母さまの一言が、
私のおなかに、すとんとおちた。



posted by 華岡依音 at 21:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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